東レ株式会社 滋賀事業場様 導入事例

メディクラ健康管理

 2026年4月に創業100周年を迎える東レ株式会社様は、業界の最前線を走りながら挑戦し続ける先進素材のリーディング企業です。同社の、「滋賀事業場 健康管理センター」でも新たな取り組みを行っています。クラウド健康管理システム「メディクラ健康管理」を導入いただき、どういった取り組みを行ったのか、取材させていただきました。
※肩書は2025年7月時点です

東レ株式会社ロゴ

導入のきっかけ

 私たち東レ株式会社 滋賀事業場 健康管理センターでは、3,000名を超える従業員の健康診断および日常の健康管理を担っており、従来使用していた健康管理システムの更新を機に、ジャスウィル社の健康管理サービスを導入しました。
 当事業場では特殊作業に従事する社員も多く、「特殊健康診断をいかに効率よく実施できるか」がシステム選定の重要なポイントでした。まずは従来システムと同等の機能を備えていることを前提に、オンプレミス型・クラウド型を問わず幅広く比較検討を行い、その中でジャスウィル社のシステムが最適と判断し、導入を決定しました。

導入の決め手

東レ様導入事例写真:中西様

標準機能がほぼ完成形

 従来システムと同程度以上の機能を持っていることが、まずは重要な要素でした(同センター所長 中西様)。東レ滋賀事業場では、上述の通り「特殊健診」の多さから、業務歴管理・特殊健診をいかに手間なく、正確に、素早く管理できるか、は重要な要素でした。また、従業員毎に必要な特殊健診の自動ピックアップは必須であり、さらに健診内容に基づく健診予定の自動作成、といった機能もシステムに求める必要条件でした。そこで、まずは従来システムと同程度以上の機能を持つ、オンプレ型・クラウド型のどちらも選択肢として健康管理システムを探しました。

東レ様導入事例写真:吉岡様

 メディクラ健康管理は、特殊健診管理や受診予定の自動割り振りといった機能をはじめ、最初に挙げた要望のほとんどが標準機能で対応できるようで、この点は安心感がありました。また要望が増えても、見積もり金額も大きく変わることがなく、ベースとなる標準機能に軽微なカスタマイズだけで対応いただけたので、費用的な面でも安心しました。(同センター保健師 吉岡様)

東レ様導入事例写真:池田様

業務知識の豊富さと対応の速さ

 健康管理システムは、大手ベンダーもサービス展開しており、今回の選定にあたっては、ジャスウィル社は候補として挙げたベンダーの中の1社でした。社名も初めて聞く社名で、不安が無かったわけではありませんでした。
 ただ、ジャスウィル社のWEBサイトには、大学システムの導入事例も豊富に掲載されており、自社パッケージを展開していることがわかりましたので、企業の規模は検討材料に入れず、当社の滋賀事業場健康管理センターの健診業務に対して、どうソリューション提案してくれるか、が一番のポイントでした。
 実際に、打ち合わせ時のこちらの要望・質問に対する返答は素早く、また業務知識の高さに安心感がありました。また見積もりやその他依頼に対しても、素早くご対応いただけ助かりました(同センター保健師池田様)。当初の打ち合わせでは、営業担当がこちらの要望を確認してくれて、最初のお見積りを提出してくれましたが、そこから最終的には弊社に対して全社デモを2~3回、またそれ以外のリモートでの打ち合わせも素早く対応いただき、安心感がありました。

パフォーマンスの高さと超低コスト

 実際に健康管理サービスを探す中で、シフト勤務者を含めた健診予約日時の割り振りや、特殊健診管理、また健診費用の請求関連機能など、各ベンダー様のサービス1つずつ機能比較を行いました。健診結果の管理など、健診業務の後半に重点を置いている各社サービスが多い中で、ジャスウィル社のシステムでは、健診の前半部分である、従事業務管理や予約の割り振りといった機能も豊富だった印象です。
 またシステムとしてのパフォーマンスの高さについても所員からの評価が高く、健診運営に関する業務時間が大幅に減る見込みであること、また最終的な見積もり金額も低コストで、当センターの予算にも合っていたことも決め手の1つとなりました。

メディクラ健康管理:運用フロー

導入後の成果

フルリモートで導入

 メディクラ健康管理の導入にあたっては、すべてリモートで完結されたことに驚きました。当初は、リモート通話やチャットで要望を伝えることに慣れておらず、「正しく伝えられているか、本当に伝わっているのか」といった不安と戸惑いがありました。ただ、進んでいくうちに、リモート会議での定例会、キャプチャを交えたコミュニケーションや即レスポンスをいただけるチャット、ファイル共有をベースとした連絡、など、実際にお会いしなくても、非常にスピーディーに導入まで出来ました。(同センター保健師吉岡様)

東レ様導入事例写真:吉岡様

健康管理業務の作業時間短縮

 健診結果の反映は、大幅に作業時間が軽減した健康管理業務の中の1つです。従来で数時間かけて健診結果の登録を行っていたのが、数十分で終わるようになりました。
 また、従来は一部健診の問診票はすべて所員が手入力しており、所員にとっては負荷作業の1つでした。新しいクラウドシステムでは、オプションであるWEB問診を使うことで、従業員自ら回答入力できるようになり、現在も残る一部の問診票入力の手間が無くなりました。
 さらに、健康診断の日程変更も、同センター所員への負荷が高い業務の1つでした。従来では、健診時期になると、従業員からの健診予定変更の電話が頻繁にかかってくるため、変更業務に追われていました。このシステムはクラウド型サービスであることから、従業員が自分の予定を変更できる仕組みを標準で備えており、変更対応業務はほぼ無くなり大幅な作業時間軽減となりました。

「メディクラ健康管理」導入後の作業効率化
業務削減内容 導入前 メディクラ健康管理導入後
※ 数値は導入企業様の例です
がん健診案内および発送作業 2週間 2日間
健診予定の変更に関する問合せ件数 530件 30件
健診結果の登録や取込時間 6時間 15分

クラウド型システムの恩恵

 リモートでのコミュニケーションから、当センターのちょっとした要望などの修正対応も、即クラウドシステム反映されるのは、大きなメリットだと感じます。当センター側は要望を出したら、あとは待っているだけで、対応完了の連絡が来たら修正箇所を確認する、ほとんどの場合、翌日には対応いただいていたので、タイムラグもほとんどなく、業務にも支障が出ないレベルで、この点は健康管理システムをクラウドシステムに変更したメリットだと思います。

東レ様導入事例写真:システムG様

 一方で、帳票の一括印刷など、クラウドが不得意な部分もありました。こういった部分に関しては、システムGの協力も得て、ダウンロードしたPDFの一括印刷ツールの開発などで、無事解決ができました。

当センターならではの請求処理にも対応

 健康管理センターでは、健診でかかった費用をすべて計算して、各職場へ送付していました。当センターの所員がそれぞれ担当の特殊健診分の費用をExcelで計算し、その結果を職場ごとに集計して送っており、業務負荷としては高かったです。
 メディクラ健康管理にも、請求機能が元からあったようですが、当センター向けにカスタマイズしてもらい、職場ごと・特殊健診ごとに合計費用が自動的に計算され、Excelでダウンロードできるようになりましたので、所員の業務負荷は大幅に軽減されました。

システムに合わせ業務改善

 これまでは業務に合わせてシステムと機能があり、各所員はこれまでの方法に慣れていました。新たなシステム導入後は、システムに合わせて業務を変えながら改善していく方向にシフトしています。例えば、がん検診の予定管理も、標準機能である予約フォーム機能を使い、従来から業務を改善しています。健診データの統計機能などまだ触ったことが無い機能もあるため、健診業務が一巡したタイミングで業務改善に向けて、新システムをさらに触ってみたいと考えています。

今後の展開

さらなる業務効率化

 3月の稼働から、春健診が無事に終わりました。10月からの秋健診では特殊健診対象者のみのピックアップなど、特別な条件下での予約割り振りなどがあります。秋健診も無事に終えることができれば、クラウド型システムで健診業務が一巡することになります。
 これまで滋賀事業場では、オンプレ型システムで紙を印刷し従業員へ配布、といったようにITを使いつつ必要な箇所はアナログ管理を残していました。今回のクラウド型の健康管理システム導入は可能な限り紙を減らすなど、今後の更なる展開のため継続的に改善を行っていきます。

他事業場への展開

 今回は、滋賀事業場での従来システムの更新を契機として、滋賀事業場の健診業務を効率化するために新システムを導入し、満足する結果を得られました。しかし他事業場でも健診業務の課題はそれぞれあり、同様の改善や業務効率化が期待できるのであれば、システム化を進め、他工場にも展開していければと考えています。滋賀事業場での先行事例をもとに、勤労部・他工場の健康管理スタッフとも検討を重ねていきたいと考えています。

メディクラ健康管理とは

メディクラ健康管理のサービス概要図

 従業員の皆様の健康管理のためのクラウドシステムです。特殊健診の多い製造業様、数千~数万名の従業員規模の大手企業様への導入実績が多く、健診予定の自動割り振りから受診予約の管理、メンタルヘルス対応、WEB問診、保健面談など、人事・総務・保健師・産業医の健診業務を支えるクラウド型健康管理システムです。

お客様プロフィール

東レ株式会社様:滋賀事業場正門写真
会社名
東レ株式会社 滋賀事業場 様
所在地
滋賀県大津市園山1丁目1−1
従業員数
滋賀事業場単独では非公開、全社単独:7,010人
※2025年3月末時点WEBサイトより)
企業概要
創業以来培われてきた「有機合成化学」「高分子化学」「バイオテクノロジー」に、極限追求を代表する「ナノテクノロジー」を加え、これらの4つのコア技術をベースに、繊維、フィルム、樹脂、ケミカル、さらには電子情報材料、炭素繊維複合材料、水処理、医薬、医療機器とさまざまな事業分野で先端材料を創出し、事業化を実現しています。
東レ新卒採用ページより
URL
https://www.toray.co.jp

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